ファンタスティック・ミスター・タヌキ

 

 

俺はボーナスを左手に持ったまま急いでネットで検索をする。

普通の恋愛は出来ないだろうなと思う俺の性的嗜好は女子ボクシングだ。

セックスが試合になる。ペニスを女性器に突き上げる事はボクシングプレイをして

パンチを叩き込むのに等しい。こういった嗜好が上に、普通の恋愛はこの先ずっと

出来ないと思う、そのへんは自分でよく解ってる。

 

 そうだな、どこから話して良いモノか解らないけど、俺の高校三年生の時の頃だったな。

18歳になり色々と大人の事情に絡めるいい年だった。高校へ進路を決めて勉強をしないと

いけなかったが、俺は性を選んだ。せっかくアダルトな世界に入れる年になったのだから

俺はその自分の持つ権限を楽しむ事に専念する事にしたんだ。

 

この高校には珍しく女子ボクシング部があって男子ボクシング部が無い。まあそれには理由が

あるのだが。簡単に言えば男子ボクシング部は不祥事を起こして消えた。レイプ事件だったかな。

当時の俺には高校生がレイプをするなんて考えられなくてショックだったが、まあ性的に興奮

しまくっている時なんかは「犯すのも悪くないな」と思った。

だけど実行には移せない。やっぱり厳しく育てられたのか、犯罪行為と呼ばれるものには個人的に

手が出せない。

個人的もなにも、世間一般では犯罪を犯すことは良くない事ではあるのだが。

 

だから俺はこそこそしていた。こそこそと女子ボクシング部の部室に入り込んで好き勝手をしていた。

職員室でカギを借りるのは簡単だった。「知り合いの部員が荷物忘れたんで代理で持ち帰りを頼まれたと

言えばすぐに鍵は貸してもらえた。

とりあえず部室に入ると汗臭く、それだけをオカズにして抜く事が出来た。汗の匂いは男女構わず臭い。

女子のみのこの部室で、まるで男子運動部の部室のように汗の臭さが漂って充満しているのを感じた時、俺は

軽くショックをおぼえた。女の子イコール甘い匂いという俺の定義が崩れたからだ。

だがその現実を受け入れると俺はその部分を興奮へと変化させた。

 

 やっぱり女の子達という事はあり、不用意に汚れたモノは置いていない。部室は臭いんだけど、その臭さを

九州したものはあまり残されていない。たまに良い思いはしたけれども、基本的にはいいズリネタなんて残ってない。

俺の中では、洗ってなくて「使用前に洗ったらいいや」っていうマウスピースとか、使い込まれたトランクスが

無造作にロッカーの中へ投げ込んでいないかどうか探したが、そうそう無いね。

でも俺は通い続けたよ。何度か職員室から鍵を借りている時に疑われたりしたけれども、俺は通い続けた。

いつ何が起こるかわからない。放課後に教室で女子の笛を舐めるようなものかな? 俺はその笛にあたるものを探して

毎日毎日、女子ボクシングの部室へ通った。

 

 そんなある日、俺はいつものようにロッカーを物色していた。すると部室の入口のドアノブがガチャリと音を立てた。

心臓が口から飛び出るかと思った。誰が入ってきたんだろう。その時は何となく隠れると不自然な気がしたので、俺は

まっ先に言い訳をしようと入ってくる人間へまっすぐ向き直った。

出てきたのは奈緒(なお)さんだった。

高橋 奈緒さん。ちょっとぽっちゃりして可愛い子だ。あまり気が強い方では無いタイプかな? 俺はよくそのへんは

知らないが、「あっ」と奈緒さんは場違いな場所にいる俺に驚いて声をあげた。

「えーと、何か……あったんですか?」

おそるおそる聞いてくる奈緒さんに俺は何と答えるか迷った。頭の中でグルグルと何をいえば良いのかまわってまわって

結局出たのはこの言葉だった。

「あ、ああ。俺って変態だから」

言った瞬間に俺は最悪だと思った。何を正直に言っているのだ俺は。これは職員室で説教されて親を呼ばれる最悪コースだなと

思った。もう最後だと。

 

「そ、そうなんだ」

奈緒さんは俺から目を逸らして言った。俺を変態と罵らないのか? キャーと叫んで教師に言いつけないのか?

 

そんな様子は無かった。ひょっとすると奈緒さんはかなりテンパっていたのかもしれない。

「奈緒さんのロッカーは……あの、見てないから」

俺がそうこぼすと、奈緒さんは「そ、そうなんだ」と顔を紅くした。

そこでしばらく沈黙が続いた。

 

「ま、まあ男の子だから色々あるよね」

呆れているようでもない、しょうがないなぁという風に、奈緒さんは言った。

「ごめん、俺って変態でさ……」

「い、いやいや大丈夫」

そう返されて何が大丈夫なのかよく解らなかったが、俺は少しほっとした。

そしてこう、感覚が麻痺したんだろうな、俺は奈緒さんに言った。

「奈緒さんも可愛いからこう、色々と味わいたいな」

俺はポロッと言った。

「色々と……何するの?」

俺は答えに詰まった。そんな中、俺はどうすればこの場を乗り切れるか考えるより、奈緒さんってこうして見ると

可愛いんだなって事を考えていた。

「あの、奈緒さん」

「は、はいっ!」

「確か明日、試合だよね?」

「は、はいっ、試合です」

「俺、応援してるから」

 

 そう言うと俺は走って奈緒さんの横をすり抜けて逃げた。

「あっ!」

奈緒さんは驚いたように声をあげたが、俺は振り向かずに逃げた。

 

 そしてその夜、俺の携帯電話が鳴る。全く知らない番号からだ。

「もしもし?」

「あ、もしもし」

奈緒さんだった。

俺は風呂上がりでまったりしていたので、いきなりの電話に驚いた。

「あ、どうしたの?」

俺の間抜けな声に、奈緒さんは語り始めた。

 

「明日の試合、セコンドしてくれないかな」

「えっ?」

「その……私はあんまり今日のことは知らない世界なんだけど、悪い気はしなかったから」

「う、うん……」

「女子ボクシングが好きな男の人のホームページを色々見て、やっぱり男の人って色々だなってわかった」

「でも俺、変態だろ?」

「いや、男の人って色々だから。使用済みのパンツの匂いをクンクンする人もいるんだよね?」

「うん、俺もそうなんだ、変態だろ?」

「いいよ、実は私……好きだったから」

「えっ? 何を?」

「あの……あなたが好きだったから。だから全てを受け入れる。セコンドをして欲しいんだ」

「俺……の事を?」

「い、いいのかな、駄目なのかな?」

「俺やるよ」

俺は迷わずに答えた。

電話の向こうからホーッという安堵のため息が聞こえた。

「うん、戦術とかは適当でいいからさ……セコンドになって緊張した心を落ち着ける役に徹して欲しい」

「奈緒さんがそう言うなら俺、頑張るよ。でも俺は変態だけどね」

自嘲気味に少し笑ってみた。

「あの……いろんなホームページを見たけど、使用済みのマウスピースをクンクンしたいとか思ってるの?」

「うん、思ってる……俺は変態だからね」

「うん、今日そっちに行ってね、郵便受けに入れておいたんだけど……じゃあね!」

プツッと電話が途切れた。どうやら俺の家まで奈緒さんは来て何か荷物を郵便受けに入れたらしい。

俺はすぐに向かった。郵便受けを開けると俺のフルネームが書かれた小包が出てきた。

隠すように俺の部屋へ戻る。

そして焦りながらバリバリと外包を破り中身を改めた。

ビニールのパックに純白のマウスピースとパンツが入っていた。

そして手紙が。

―――クンクンしてもらって構いません―――

そう書いてあった。

俺なんかで良いのか。そう思いながらも不覚にも勃起してしまった。

女子ボクシング部は練習がハードだ。スパーリング中心らしい。つまりこの使用済みのマウスピースは

散々殴られて分泌された唾液なのだ。泡立った唾液がびちゃびちゃにそれを濡らしていた。

俺はかかってきた電話へすぐにかけた。

 

「は、はい」

奈緒さんだ。

「今さ、奈緒さんからの届けものを受け取ったよ。これってスパーリング中に付けてたマウスピースなの?」

「う、うん。臭すぎて引いたとか無いか……な?」

俺はその奈緒さんの声を聴きながらマウスピースをかいだ。

脳の中心へ電気が走ったような感覚が突き抜ける。臭い。ツーンとした臭さ。そして滴る唾液。

「引くわけないよ、最高の匂いだよ」

「でもツバまみれで汚いなって思わない?」

「思わないよ、それよりこれで……オナニーしようとしてる俺の方が汚らしい」

「そっ、そんなことないよ! 興奮するならしょうがないよ!」

「これでオナニーしていいのかな?」

「うん、履き古したパンツもあるでしょ、臭すぎないかなって私、恥ずかしい」

俺はパンツを袋から出して、股間に黄色い染みを嗅いだ。

これがよくエロマンガのセリフに書いてある生臭さとおしっこの匂いっていうものなのか。

「凄い匂いだね、すっごく生臭いけど、おしっこの匂いが強くする」

「やだ……そんな汚いもの……それで興奮してくれるなら嬉しいんだけど」

「嬉しいよ。臭いけどいい匂いだ」

「マウス……ピースは?」

俺はマウスピースを手にとって匂いを堪能した。正直にパンツよりもこちらのほうが興奮する。

泡立った唾がヌルヌルとまとわりついている。

「奈緒さんのマウスピース。パンツよりも生臭くてとっても興奮するよ」

「よ、良かった」

奈緒さんの顔を思い浮かべた。ツインテールで上品な雰囲気の軽い茶髪。夢のようだ。

「あ、あの。おちんちんを……すりすりって、するの?」

「うん、するよ」

俺がそう答えると

「あっ、そっ、そうなんだ! うん、興奮してくれたならいいよ。せ、せ、せ、精子をどぴゅどぴゅしてくれたら

本当に嬉しいからっ!」

そう声がして電話は一方的に切れた。

俺はどのタイミングでイくか迷っていたが、唾でびちょびちょなマウスピースの匂いでフィニッシュした。

何度もこのマウスピースがオナニーネタとして使えるとは思っていなかったので、マウスピースに俺の精子を

ぶっかけた。大量に射精したのでマウスピースは唾液まみれというより俺の精子まみれになった。

 

 

次の日、当たり前のように放課後の練習試合で俺は奈緒さんのセコンドについた。

緊張から最初の方の記憶があまり無い。だが試合も後半になると俺はその空気に慣れて色々と考えるようになった。

 

今、奈緒さんは試合をして生マウスピース? 生なリアルタイムの口腔内の匂いを反映した

唾液まみれのマウスピースをまわりからあまり疑われないようにマウスピースの感触を楽しんだ。

そのラウンドが終わったら俺の手に奈緒さんのマウスピースが俺の手に落とされる。

生暖かい唾まみれのマウスピースが俺の手の平でホカホカと湯気をたてる。

そしてこれを吐き出す為には奈緒さんがそれなりに殴られないといけない。

それもリアルタイムで実感できる。8ラウンドあたりからマウスピースにまとわりつく唾液に血がまじり

ツーンとした匂いも増して行った。

奈緒さんの勝率がほぼ0%になった時、パンチを散々食らった奈緒さんの顔は腫れあがっていた。

殴られて、殴られて、殴られて。

結局ドクターストップのように試合は止められた。奈緒さんは会場の隅っこで横になっていた。

 

そして時間が経つと、俺とリングのある部屋で横になっている奈緒さんの二人だけになった。

 

「送っていこうか?」

俺は心配ながらそう言った。

「うん、送って。でもこういう風にボコボコに殴られて顔が腫れ上がって血と唾液まみれのマウスピースを吐いた

私って……好き?」

「好きだよ。興奮する」

「そうなんだ……良かった。もう今は誰もこないだろうから好きなだけクンクンしていいよ?」

俺は既にその「クンクン」をしている。

「うん、ありがとう。とっても臭くて興奮するよ」

「よ、良かったぁ。汚いマウスピースをもっと罵って欲しい……な?」

俺は奈緒さんがドMだと確信した。

だから言葉も大胆に選ぶ。

 

「臭くて汚い唾まみれのマウスピース、興奮するよ。このマウスピースで俺のペニスをこすっていいかな?」

「そういう使い方も出来るんだ……いいよ、存分にして?」

俺は遠慮なくペニスをぐじゅぐじゅのマウスピースで包んだ。ローションなんていらない。

泡立った唾液でグチャグチャとペニスを擦る。

「嬉しい……な。私の唾の匂いで興奮してくれてるんだ」

「ああ、もう興奮してイきそうだよ」

俺は素直に答えた。

「じゃあね、今、目の前で顔をボコボコにして私が横になってるでしょ?」

「うん」

「そんな私に精子を思い切りぶっかけてくれないかな?」

「えっ? いいの?」

「うん、顔に、顔にぶっかけて」

「わかった」

俺はグチャグチャグチャグチャとマウスピースでペニスを擦った。

唾液の匂いがモワッとする。

「も、もうどこを嗅いでもいいんだから!」

「わかった。もう俺の好きなようにするね」

俺は奈緒さんの股間に花を埋めた。

生臭い魚の匂いと尿の匂いがムワッとして臭いが、興奮は止まらない。

「顔に……ぶっかけるよ」

「うん、ボクシングの試合で惨めになるほど殴られてボコボコになった私を汚してッ!」

もうその言葉が決定打になった。腹の奥からゆっくりと何かがこみあげる。

オナニーしている時よりも大きな波が来るのだということはわかったが、少し時間がかかった。

時間をかけながら大きな波がゆっくりと、ゆっくりと来た。

そして俺のペニスから白い液体が大量に吐き出される。

それはマウスピースへブチュッ、ブチュッと当たり、すぐに唾液より白濁液の比率をあげた。

ツバまみれというより俺の精子まみれのマウスピースだ。

 

「凄く匂う。くっさいマウスピースが好きなんだね、臭かった?」

「とっても臭かった。生々しくてツーンとする唾の匂いは強烈だったよ」

「嬉しい。私へ、いつもボコボコに殴られて吐き出した自分のツバまみれのマウスピースを

自分で嗅いで興奮してオナニーしてたんだ、マ○コにマウスピースを入れてぐちょぐちょって

オナニーした事もあるんだよ?」

 

成る程。俺はもう手加減しなくて良いらしい。己のフェチズムをぶつけて良いのだ。

「殴っていいよ? 殴ってマウスピースを吐くところも見たいんでしょ?」

俺はその言葉に導かれるように、仰向けに転がっている奈緒さんのボディへパンチを思い切り

何発も打ち込んだ。

「ぐふっ……もうすぐ吐きそうだからマウスピースくわえさせて」

「うん」と言い、俺はマウスピースを奈緒さんの口へねじこんだ。

そして体重をあずけるようなボディを何発も打ち込んだ。

 

 

「げ、げぼ、げぼっ、びゅぅぅつ!」

 

奈緒がマウスピースを、ぐちゃぐちゃのマウスピースを吐き出した。

「私の臭いツバでもっと射精……ザーメンを思い切り吐き出して! 金玉がカラになる位の勢いで!」

俺はもう思っていた。

言われなくても金玉が空になるほど射精をしてやると。

 

奈緒のマウスピースが俺の精子まみれになり、更に俺の射精は止まらずに奈緒の顔にどぴゅどぴゅと

白濁液を叩きつけた。

 

「また明日、ゲロが出るほど私を痛みつけてもらえる? 顔をボコボコに殴ってボディをズンズン突いて、

全てを吐き出す私を受け付けてくれる?」

 

 

「ああ、勿論だ」

そう言いながら俺はいつ終わるか解らない射精を繰り返しながら奈緒の顔面に射精した。

臭い。

 

 

                           END