《アフター・ザ・ラストバトル》

「ちわーす」

美由紀は職員室に入った。Kに美佐子の情報を教えてもらう為だ。

だがKと美佐子が話していた。

「あ、ども失礼しましたー」

即効去ろうとする美由紀に、美佐子が飛びついてきた

「やっぱり試合申し込みに来てくれたんだな♪嬉しいだすよ〜」

「違う・・・抱きつきキャラか・・・うざいな」

美由紀が困惑していると、Kは言った。

「試合、しちゃえば?」

 

とりあえずKの前に、美由紀と美佐子は座った。

「面白いカードだよ、スポ根VSスポ根なんて」

Kは嬉しそうにコーヒーを飲んだ。

「K先生、わたすもコーヒーのみたいだす」

「ああ・・・気が利かなかったな、入れてくるよ」

そう言ってKは去っていった。

その間に美佐子はポケットからゴキブリのダミー人形をKのコーヒーカップにポチョンと入れた。

「くっくくく!」一人で腹をかかえて笑うのを我慢する美佐子。

美由紀はボーゼンとそれを見ていた。

 

 

「二人分コーヒーもって来たよ」

Kが二人にカップを渡して、自分のコーヒーをグイッと飲む」

「ん?なんか入ってるぞ?」

カップの中を確認するK

「うっぎゃー!」Kはカップを地面に投げつけて叫んだ。

「引っかかっただすね!これダミーだす」

美佐子は嬉しそうだ。

だが20秒後には鼻を思い切りつままれていた。

「もうやらんと言えぇぇぇぇ!」

「痛いだす!もうやりません!」

 

「はぁ・・・はぁ・・・とりあえず、二人は試合するんでいいんだな?」

「で、決まりだすね」速攻、美佐子は返事をした。

「じゃあ一週間後な、二人とも書類に判押して」

美由紀はその場のノリで押してしまった。

「じゃあ一週間後。二人とも頑張って」

そう言ってKは入れなおしたコーヒーをグイッと飲み干して机の上に置いた。

「楽しみにしてるだす〜」美佐子は職員室から出て行った。

 

「あのー、K先生?美佐子って強いんですか?」

「ああ美由紀、まだいたのか」

「やっぱり相手が気になるじゃないですか」

「試合観戦したことないの?」

「ない・・・です」

「そうだねぇ・・・要注意といえば」

「といえば?」

「両利きで、どんな体勢からもパンチ打つから気が抜けないってことかな?」

「はぁ・・・」

「まあ、今回は攻撃よりも防御の練習しといたほうがいいかもね」

「わかりました」

美由紀は残りのコーヒーをグワッと飲む。

口に何か当たる。

見てみるとゴキブリの人形だった。

「一瞬の隙をついて私のカップにまでゴキブリ人形を!?」

しかしそれはワサワサと動いていた。

「本物だ・・・K先生・・・トイレで吐いてきます」